午前1時のレモネード

翌朝の化粧ノリより、夜更かしの楽しさが大事。

明日、なに着て生きていけばいいのか、お上り新卒OLは知らない。

 

地下鉄で見かけるカワイイ制服を着た都会の高校生に日々思う。

社会人だって制服がほしい。

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ましてやセンスなど磨かれていない、22年間地方で生きてきたお上りさんだから尚更だ。

 

わたしの私服なんて、よくイオンに入っているタイプのブランドとユニクロでだいたい賄われてきたのだ。

そりゃあ大学時代は背伸びしてOLのお姉さん風の格好なんかもしていた。

だけどそれは「雑誌でよく見るOLさん」の服装であって、実際に通勤できるかと言えば微妙だ。少なくともそこまで派手ではない民間企業の新人には特に。

 

それでも女性はスーツの職場でもないので、いつまでもリクルートスーツ戦法は使えない。第一に維持がすさまじく面倒くさい。大事なスーツがダメになった時になんとかできる余裕もまだない。

だから、毎日のように「明日、なに着て生きて行けばいいんじゃい!!」と思いながら生きている。

それだってもうめんどくさいので、社会人だって制服がほしい。できればきれいな人が着ていると目の保養になって仕事を頑張れそうなオシャレなデザインのやつ。

 

もちろん覚えたての仕事のことも反芻している。いますとも。

だけど、まあ仕事のことを考えすぎても孤独な都会初心者のメンタルヘルスにはよくないからそのへんは適度にだ。

 

 

話は戻るけれど、そもそも大学の頃だって「明日、なに着て生きて行こうか」と常に明日の自分がよく分からなかった。

分からないから出席日数の余裕に甘えて外に出なかった日も、部活のジャージで登校した日も多々ある。

地方大学のいまいち垢抜けきれない女子大生のオシャレバトルの中で、ジャージ登校することにもはや誇りさえ覚えていたくらいには開き直っていた。

 

それでも見よう見まねでコミュニティ内の他の人の真似をして「これくらいならいけるか」と探ることもある。だけどそれにも限界がある。

たぶん「これくらいならいける」の範疇は人によってかなり違う。それも各人の自己評価によって、だと思う。

 

「外見は内面の一番外側」という言葉がある。

だけどわたしが思うのは、「外見は自己評価の公表」だ。

「なりたいわたしを着て歩く」みたいなことじゃなくて、「自分ならこれを身に付けても許される」、あるいは「そのうち許されるようになるはず」といった内面の自己評価が現れているのが外見だと思う。

 

たとえばわたしは、地方から出てきたばかりのペーペー新米だから、

オシャレでちょっとお高めで誰でも知ってるブランドのアイテムなど手に取ろうとも思わない(そして残念ながら例えばどんなブランド?と聞かれても「なんか雑誌で見たことあるやつ」くらいの知識しかない)。

 

学生時代住んでいた街の小さなPARCOには通っていたけれど、今住んでいる街のPARCOはラインナップが今のわたしにはセンスも金額も縁遠くて1時間と滞在できない。百貨店やターミナル駅の駅ビルなんて縁遠すぎて勘弁してほしい。

そんなところに手を出すにはまだ自分は芋すぎるし、資金力もまったく足りていない。だから5000円で服を3、4枚買ってもお釣りのくるユニクロを愛している。

 

対してわたしの妹だ。

奴はわたしより資金力もなければ、言い方は悪いけれどわたしより出来もよろしくない。だけど妹は自分と自分の顔を愛している。

だから奴の貯金残高はわたしより1桁少ないかもしかしたら存在していないはずだけど、それでも妹は常に見た目の良さを追求しお高い(時には安い)ファッションアイテムを身に付けコスメで顔を飾る。

ついでに「ザ☆末っ子」とでも言うべき性格が災いしてか、見てくれは悪くないのだけれど恋人はいないのでわたしに日々自撮りを送り付けてくる。そこだけはちょっとかわいいと思わなくもないけど、とにかく中身に見合わず自己評価だけは高い。

わたしだったら「外見の立派さと中身のなさの差が恥ずかしくてしねる」と言うだろうことを平然とやってのける。

 

わたしだって一応、自分のことなんて周りは大して気にしていないのだろうと頭では分かっている。分かっているけれど、なまじ自分は周りが気になる人間なので、自分のような人もいるかもしれんと思って生きている。

というか、これだけ面倒くさい思考の人間がよしとするもので不快になる方はおそらくいないからいいだろうと思う。とりあえず、「最近の若いのは」とか「仕事なのにチャラチャラしやがって」的いちゃもんはやり込めるのも面倒なので、ダサくなりすぎずそういう方の気分を封殺できる感じでいきたい。

 

たぶんわたしも奴のように生きられたら冒頭のear●hのCMコピーを日々呟かずに済むと思うのだけど、

自己評価も所得もさほど高くなく、さらには購買および外出意欲も高くなくて審美眼もない、それでも世間体は気にしたいおのぼりさんは何を着て生きていけばいいんだろう(ここまで列挙して面倒くさすぎて自分でも引いた)。

 

分からないまま半年が過ぎ、またひと月が経とうとしている。

とりあえず、資金と購買意欲と所得はなんとかなるように、ようやく慣れてきた仕事を頑張るしかないなと適当に着地しながら、

今日もまた明日の仕事に備えて寝る。

 

起きられるかが不安な朝は、それこそもう夜空の向こうで待っている。