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午前1時のレモネード

翌朝の化粧ノリより、夜更かしの楽しさが大事。

営業職、2ヶ月目、突然の死

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ああ、やっと泣けたと思った。


2年目に入って異動になり、仕事が営業に変わってから、仕事が辛すぎて常に泣きたかった。驚くくらいあっという間にメンタルが死にかけているのを感じていた。

連休前からとにかくずっと仕事中に泣きそうで、帰ったら思い切り泣いてやると思うのに、いざ帰宅するとなぜか泣けなくてどんどん辛さが消化不良を起こしていく。

 

 

だけど、昨日。

午後からの行き先に思いを馳せていた昼休み中、吐き気と腹痛に襲われて過呼吸も起こしそうでどうしようもなくなった。

このところ常にその症状はあって、人間って本当に仕事のストレスで泣いたり吐いたりお腹を壊すんだなと思ってはいたけれど限界だった。

 

母親宛に、ただただ思考を吐き出すような文面のLINEを連投した。

「吐きそうで泣きそうでもう逃げたい」とか「駅で倒れたら病院に行って楽になれるかなと思う」とか、本当にツイッターの呟きレベルの、思ったままのこと。

 

「このままいって突然倒れたりした時にびっくりさせないための報告だから返信はいいよ」と送ったのだけど、さすがに心配され、帰宅後に電話がかかってきた。

電話を取り、母親と話し始めて15秒後。あんなに泣けなかったのが嘘みたいに視界が滲み始め、すぐにぽろぽろ、と涙が出始めた。
一度涙が出てしまえば、あとは泣き続けるだけだった。

 

 

わたしはどうやら「誰かに思っていることを聞いてもらう」ことを許されたかったらしい。

恐怖と抵抗感に耐えながら外回りをしても、ほとんど担当者にも会えず、話もできないしで何も進まない日々。

家族も友達も近くにいない縁のない土地で、親しい人に会うことも難しい。

そんな状態だから、とりあえず自分の考えを受け止めて聞いてほしかった。答えはわりとなんでもよくて、ただ自分の中で発酵させてるのはもう限界だった。

 

 

嗚咽の合間にぽつりぽつりと思ったことを零しながらびっくりしたのが、自分がこの仕事を、営業を嫌な理由がはっきりと言語化できたことだった。
私は昔から、思考にどこかもやっとした引っかかりがあると、それを「これがこういう理由でもやっとする」と言語化できるまで消化できないプログラムらしいので、とりあえず言語化できてとてもすっきりした。

私が営業を嫌だと思ってる理由。

それはお客さんが感じているであろう以上に、「私自身が誰よりも営業の仕事を迷惑だと思って嫌悪している」からだ。

 


今の私の主な仕事は新規の飛び込み営業だ。

なのに「飛び込みは迷惑だ」と私自身が誰より思っていて、「自分は人に迷惑掛ける仕事をしてる」と思っている。これだった。私が自分の行為に納得いってないし嫌悪してるんだ。
私はセールスが嫌いだ。「今時こんなやり方で何か売れるわけないじゃん、お互いいい気持ちになれないのになんで止めないんだろう」と思っていた。
思っていたから、セールスの人=飛び込みやテレアポの人にはなりたくなかった。なりたくなかったのに、なっている自分が吐き気がするほど嫌だったのだ。

 

 

「他人に迷惑を掛けないように生きる。そのために、自立できるようになりたい」
それがわたしの人生目標だった。

なのに、今の自分ときたら人に迷惑を掛ける仕事をしている。
そうどこかで常に思ってるから、この現実から逃げたくて倒れたくて胸やお腹が痛いんだ。

 

仕事なんだから気にせずやるしかないって、割り切れればいいんだけど。

向こうだってきっと時々こんな奴来るから分かってるよ気にしてないよって、思えればいいんだけど。
仕事だろうとうざいものはうざいだろうし、考えてもない人はただ困惑させるし。
あとはお相手も社会人だから当たり前なのだけど、中途半端にビジネスライクに優しくされるのが逆に申し訳なくてしんどいかもしれない。

 


それでも少しでも話が聞けたり、反応してくれたり、お力になれないけどお仕事がんばってくださいなんて言われるだけで嬉しいんだよ。
数字になんて全然結びつかなくても、わたしはそれで喜んじゃうんだよ。
それでも数字がすべて、みたいな空気にそれすら潰されるのがまた嫌だ。


という、仕事内容と会社の空気の相乗効果で、自分は仕事がすごく嫌になっているらしい。と判明してとてもすっきりした。

母には頼ったというより甘えて愚痴っただけだけど、人と話すと思考が整理されるってほんとなんだなーと、しみじみと思った。

 

とはいえ仕事が苦痛な理由が分かったところで現状は変わらない。

中小企業で異動先もないこの会社で、自分にとって苦痛で抵抗のあることが仕事であり続けることにも変わりない。

だけど辛い理由さえ分かれば、少しは解決策も考えやすくはなると思う。

何の文句もない完璧な環境なんてないって、頭では分かっている。
現状が変わるのに期待してても、人は変えられないから難しくて。私が変わるか、動かなきゃ、だめなんだよな。こればっかりはきっと。

 

 

ただ、泣いているところを母に「転職するか?地元に帰って公務員でも目指すか?今のお前になにができるの?なにがしたいの?」と問われ続けたのはキツかったな。

母さんは公務員をナメすぎなのだ。勉強さえきっちりすれば受かると思っている。

いやいや公務員試験だって面接もあるから志望動機も大事だよっていうね、地元に帰りたいからってだけでなれるはずないじゃんね。

 


じゃあ何がしたいかと言えば、本当になりたいのは総務や一般・営業事務のお姉さんだ。

派遣さんが入るまではそれに近い仕事をしていて、肌に合っていると思っていたし、元々デスクワークをしている自分しか想像できたことがなかったのだ。

営業の仕事は、避けていたら就職できないと思って半ば諦めで受けたら受かってしまっただけだ(これは自分も悪い)。

 

だけど今のご時世、一般事務ってほとんど派遣のお姉さんたちの枠なんだよね、たぶん。
社会人としてまだまだ不安定なわたしには、すぐにはその道は選べない。

選べないけど、ほぼ私服で談笑しながら内勤してるのを見かけるたびに羨ましいなってずっと思ってる。

何なら時々、八つ当たりで「ずるい」「笑ってるなんて不真面目だ」とまで思ってる。

そうやってないものねだりをし続けるのも不健康だから、やっぱりこれからのことをもう少し考えないといけない。

 

本当は面倒だから変化なんて求めてないし、現状維持でなんとかなってほしいけど、世の中そんなにうまくできてない。

これはただの五月病かもしれないし、本当に本気で耐えられないかもしれない。

それを見極めながら、自分で身の振り方を考えよう。仕事のために本気で潰れてしまう前に、次の選択肢や方向性は準備しておこう。

ひとしきり泣いた後に、ひっそりとそう決意した5月の夜でした。