午前1時のレモネード

翌朝の化粧ノリより、夜更かしの楽しさが大事。

退職目前、「最近元気そうじゃん」への申し訳なさ。

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少し前まで「今にも死にそう」な顔をしていたらしい私。

それが最近は少し元気そうに見えるらしく、心配してくれていた職場の方々にタイトルみたいな言葉をかけてもらうことが増えた。

ただそうだとしたら、もう「この会社でどう生きていくか」で悩むのを止めているからです。

とは、言えない。

 

言えないんだけど本当だ。

転職しようと決めて、ちょうどずっと興味のあったような案件の紹介をもらったから、思い切って応募に踏み切ってみて。

意外とサクサクとスムーズに進んでいくプロセスに、現役の就活時代は得られなかった「私を受け入れてくれるところは案外あるのかもしれない」という希望を持てるようになった。

ただ「転職しよう」と決めたということは、その先の身の振り方が違うだけで「退職しよう」と決めたということでもある。

 

短期間で退職の決意にまで至ったのは、私にもかなり非がある。

まず先輩や上司にほぼ助けを求められなかった。誰に相談すればいいのかも分からなかったし、忙しそうだからと勝手に遠慮して聞くこともできなかった。

聞いてみたところでまた「みんな通った道だよ」とたしなめられるのが怖かった。「いつか慣れて、あなた方のようになれる気なんて微塵もしないんです」と言える気がしなかった。

解決策のない泣き言をぶつけたって仕方ないと勝手に思っていた。ただでさえできない奴なのに、完全にできない奴のレッテルを貼られるのが怖かった。

 

できる振りなんてしなければよかった。一人でなんとかできるし、したいなんて思ってないように見せればよかった。

本当は一度くらいは、一から十まで一緒にいて見て教えてくれないと嫌です、怖いですとぶっちゃければよかったのかもしれない。

そうじゃないと、この仕事をやってていいんだと自信が持てないんですと言えばよかった。

構ってアピールも駄々をこねることもする勇気がなかった私は、もう去ることしか選べなかった。考えられなかった。

 

 

転職先というか次の職種は、ずっとやってみたかった仕事だ。だからこの転職は、前向きな理由のはずなのだ。

それでもきっと私は、この罪悪感と不完全燃焼感を引きずる。

ここに居続けても、その罪悪感と不完全燃焼感はいつか解消できるどころか、きっと深めることしかできない。そう思ったから転職を決意したんだけれど。

体調に現れるくらい向いていない仕事だったとはいえ、きちんと職務を全うできなかった自分がいたこと、そこへの後ろめたさはきっと消せないんだろうな。

 

早期の離職や転職は経歴に傷が付くなんて言うけど、自分の自信や仕事への気持ちにだって傷は付くと思う。

だから、しなくて済むならその方がいい。簡単に選ばない方がいいのは間違いない。

それでも最初の仕事に躓いて、何年もかけて「ずっとこの仕事をやっているのに、いつまでもパッとした結果が出せない自分なんて価値がない」と思い込んでしまうことに比べれば、違う世界で「自分にもできることがあるんだ」と思える可能性に賭ければいい。

私が天秤にかけたのは、そんな自分を全否定してしまう未来と早期転職というリスクで、前者を避けたい気持ちの方が重かったという話だ。

 

それでも現職場の方々自体はとても好きだ。

賑やかな職場というわけではないけれど、少数ながら仲はよくて、コミュ力が高いわけではない私にも1年と少し付き合ってとても良くしてくれた。

そこへそのうち「転職しようと思います、だから退職します」と言わないといけないことは、すごく心苦しいし申し訳なくて気持ちが重い。

だけどここで、諸先輩方のように戦力にはなれないと、むしろ迷惑を掛け続けるだけだと見切って次の場所を探したのだ。後ろめたさも申し訳なさも、置いて次で結果を出すしかないんだろう。

 

 

あーぁ。それにしても。

これが「留学とか進学とかに合わせて彼氏と別れる彼女」の心境みたいなものなのかなぁ。

そしてこれがたまに聞く「彼氏を裏切って振り切って自分の行きたい場所に行くんだから、絶対夢を掴んで幸せにならなきゃ」みたいな思想に近いのかなぁ。

なんてくだらないことを思いながら、あと少しの身の振り方を考えている。