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第二新卒が転職して半年。社員数2桁の中小企業から、4桁の企業へ転職して思うこと。(2)

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こちらの記事の続きです。

第二新卒が転職して半年。社員数2桁の中小企業から、4桁の企業へ転職して思うこと。 - 午前1時のレモネード

第二新卒で転職してみて約半年が経ち、前の記事では前職と現職で何が変わったのかをざっくりとしたスペックで比較しました。

こちらの記事では、特に仕事の内容や環境・精神面など、具体的な部分で変わったことをまとめていきます。

  •  配属ポジション

転職で変えたかったのは何よりこれ。仕事内容で、その意味では大成功。

営業職→完全に内勤職になりました(職種名で業界特定や社バレとか嫌なので非常にふわっといきます)。

とにかく入社して半年経つのに、まだ名刺を10枚も使ってません。笑う。

「転職して今なにしてるの?」と友人に聞かれた時に、具体的な業務の説明が面倒なので知名度に頼って「ここに勤めてる」と丸投げする時に計7枚くらい使ったような使わなかったような。そんなレベルです。

 

ただこれは会社ごとの差というより、新卒と中途で一番違うなと思ったところですね。

新卒の採用・配属は「総合職採用」がメイン。配属になるまで、営業なのか総務なのか企画なのか分からない。

対して中途は、ほとんどがポジション狙い撃ちの採用「この支社のこのポジションが手薄だから増強したいな」とか「このポジションがいなくなったから欲しいな」といった募集。

新卒で今の会社に入って、営業に回っていたら私はこの会社を1年も経たず辞めたかもしれません。中途だからこそこの会社のこのポジションに出会えたと思います。

 

そもそも、私は人の意思を読み取ることはわりと得意ですが、人の意思を変えることはめちゃくちゃ苦手です。

なのにそれがお仕事である営業さんの思考・マインドにはどうしても辿り着けないんです。もう甘えでも言い訳でもいい、本当にできなかった。

よほど深い仲でもない限り他人が他人の意思を言葉で変えられるものだとは思っていなくて、人の意思を尊重する術は知っているつもりでも変える術なんて考えてもこなかった。

だからこそ「営業職というポジション」が苦痛で転職を考えたので、営業以外の自分に合ったポジションに就くというのが転職の最大目的であり最低目標でした。

その上で、それが叶いやすいのは未経験職種でも採用されやすい第二新卒だと判断して転職を決意しました。

結果的に運良く「やってみたかったこと」にまで辿り着けて、成功して楽に呼吸できるようになったので私個人としてはOKなんですが、新卒総合職一括採用って運もあるよなどうなんだろうなぁとも改めて思うようになりました。

 

  • 教育・研修制度

前職では教育・研修はほとんど外注でした。業界合同の研修に参加する程度。

もちろんそれで十分業界の基礎知識は付きますし、色んな会社の人にも会えて良かったし、研修に行かせてもらえただけでありがたかった。中小企業だと新卒でも即・実務な会社も珍しくないでしょうし。

とはいえ当たり前ですが、実務的な部分は会社によって違うので、それだけじゃ不十分なんですよね。業界トップレベルの会社の方による講演内容が、中小零細企業に適用できるわけがない。営業スタイルなんて特に。

 

正直前職の教育・研修については、本当に偉そうな話ですがダメダメだったなと思います。

やってくれるだけきっとマシだとは思うんですが、それでも入りたての何もできない1年目でさえ「同業他社はこんなこと、当たり前に知った上で営業なり企画をしていると思うんだけどな」と危機感を抱いていました。

時には、講義をしに来てくれる取引先にこの会社どう思われているんだろうか、と少し恥ずかしくすら思っていました。

とはいえ「じゃあ代わりに何ができれば、この会社はマシになるの?」が思いつかない時点で自分もダメだと自覚もするわけで。この先が見えない会社で、このまま自分も先が見通せない大したことない社会人生活を送るんだと思いました。

 

営業研修も1週間足らず同行しただけ。営業する商品も正直時代遅れなのに、何をアピールするかは「若い感性で考えろ!」と丸投げ。

普段は自分たちの経験を盾にふんぞり返っている上司や役員に「あなた方の経験とやらはこういう時に活かすべきなんじゃないの?」と思いました。

でも思うだけで言えずに、表面だけ素直に営業に出て、もちろん結果は出ず。これじゃダメだと相談してはみるものの、まずは自分で考えて動いてみなさい、と真っ当そうなことを言われると納得してしまう。けれど当然、そんなんじゃ結果は出せない。

今の私は一体社会の何の役に立っていると言うんだろう?とどんどん塞ぎ込んでいきました。

 

といった過去話と愚痴はこの辺にして、一方現職です。

職種をざっくり内勤職と書いた理由でもありますが、若干専門職っぽい業務です。もし今後また転職するとして、汎用性はどうかなといったところ。

そのため社内のシステムと規定を覚えないと対顧客の業務はできないので、中途ですが練習と称して丸1ヶ月間の研修がありました。

人員がいて多少余裕があるからこそなのですが、とてもありがたく心強く、さらに正直いきなり顧客対応がないのが気楽で。今思うと本当に幸せな期間で、まさに夏休み状態でした。

 

また、課内の新卒以外のメンバー全員に一度ずつは課題をチェックしてもらうことで交流もでき、同僚の顔と名前もすぐ一致しました。人見知りな上に人の顔と名前を覚えて一致させることが苦手なので、これもかなりありがたかったです。

さらに私の配属になったチームは特に上長が素晴らしく、報連相を促すのは当たり前、常にチームメンバーのタスクと進捗を確認して、危なそうなものは上司の方から「これ手伝おうか?」と声を掛けてくださいます。

上司と言っても若く優しくかわいいお姉様で、正直入社初日の私は「待って上司がこんな素敵なお姉様とかめっちゃ嬉しい幸せ」とキュンキュンしていたのを覚えています。はい盛大に話が逸れた。

そんなこんなで、入社から対顧客業務デビューまで、中途でも1ヶ月の教育機関と猶予をくれる手厚さでした。

 

 

  • 給与/待遇・福利厚生

給与に関しては、正直なところ月給ベースで見ると大差はないです。

ただ見込み残業代込みだった前職と違い、現職は定時を超えると即残業代がつくので、残業時間分で月3〜5万円の収入増となりました。

もちろん残業は減らしていくよう指導はされているので、ダラダラ残って稼ぐことはできないししませんが、やっぱりありがたいです。

また前職では実家暮らしと家持ちが多かったため家賃補助はなかったのですが、現職では借家なら一部ですが補助が出るのもありがたいです。これなら家賃補助がないからって郊外に行かなきゃよかった。


さらに、月給が低い分をボーナスでカバーして年収が高いタイプの企業なのでボーナスが高いです。前職では1.25ヶ月分+αくらいでしたが、たぶん現職は2〜3ヶ月分一気に出ます。

やっぱり内勤なので、営業に比べると高くはないです。それでも内勤にしては、同年代平均よりは間違いなく高くなります。

余裕でワーキングプアだった前職ですが、現職ではフルでボーナスが出れば年収でプラス80万近くにはなりそうです。

 

休暇に関してもかなり良くなりました。ここについては前職も完全にカレンダー通りの休暇でそこまで不満はなかったのですが、現職では大満足です。

特に長期休暇の時期については、推奨とかではなく社内一斉に1週間以上休業するので大変ハッピーです。

転職前に「有休消化と言う名の20連休中」と友人を煽ってましたが、転職後も「私8連休くらいあるんだわ」と煽ってます。いえーい。

あとはまだ私は必要としてないので取ってませんが、有休を取る人も多い環境ですね。旅行好きな方とか、必ず月に1〜2回は有休を使って出かけてます。ライフワークバランスは良いと思います。

 

 

といったところで、転職を決めた当初は「仕事内容さえ営業じゃなくなるならそれでいい」という消極的な目標でしたが、奇跡的にうまくホームランを放てたので何やらとてもホワイトそうな社会人生活になりました。

本当に精神衛生はかなり改善しましたね。ただ座り仕事なので運動不足と体重の加速がヤバめです。これだけは何とかしたいです。

 

とはいえ、別に「前の会社はゴミ!」なんてことは思っていません。あの会社に入って、あの職務を積んでいなければ今の会社には入れていなかったと思います。

数ヶ月の営業時代、本当の本当に何の成果も出せなかった私を置いてくれたこと、何よりただの学生だった私を(末端とはいえ)憧れの業界の社会人にしてくれたことも感謝しています。

 

今の会社にも100%満足しているわけではありません。営業成績は確かに大切だけれど、逆に言えば成績だけを重視する若手が多すぎるあまり、数字さえ取っていれば色んなことが許される風潮は気になります。

他社も入っているオフィスビルの共用部分で平気で仕事の話をしたり、まだ公開できない・公開してはいけない情報が出ている会社イベントの写真をSNSに上げたり。コンプライアンスや一般常識、倫理やマナーが怪しい社員もちらほらいます。

会社では仕事だけしていればいい、友達を作る場所ではないとは思いません。ですが、どこか学生のままのノリな社員が多いのも気になります。

上司と部下というより学校の先輩と後輩のような会話と態度、部署というよりサークルのような雰囲気にはたまに違和感も覚えます。強要されるわけでもないので良いんですが。

 

あとは社内行事をちょっと張り切りすぎですね。

正直たまにバブルか!と思います。リアルタイムでバブルの時代知らないんですが。そのお金、競合他社を出し抜くためのサービス・システム開発とかに使おうよ!そんなに油断していい業界ポジションでもないでしょいいのこれで!となります。

全体的にちょっと内向きというか、内輪で盛り上がりすぎというか。「ウチらのメンツ最強〜☆」と盛り上がる田舎の自称リア充パリピな女子中高生を見ている気分、を思い出します。とはいえ会社なんてどこもそんなもんですかね。

新卒でここに入っていたら、これに違和感も覚えずこれが会社で社会の一般常識と思っていたら、と思うと平和ボケしすぎて他では戦えなかったと思うので、ちょっとそこは転職組で良かったなと思います。

 

でも社風以外の条件面は本当に、心から転職してよかったと思います。

社風も要はゆるめなので、オシャレで顔面偏差値たっかい人が多いです。目が幸せです。オシャレに興味のない私もいますが、最低限ジャケットを羽織れる服装であればほぼ何でも許されるので生きていて楽です。

今は若い会社なので、ずっとこのままここに居るかは分かりません。それでも、少なくとも3年先どころか1年先も考えられないといったことはなくなりました。

転職しても100点満点の会社なんてそうない、というか9割9分8厘くらい出会えないと思います。ただ某人材会社のCMじゃないですが、今よりいい会社に出会える可能性は充分にあります(よほどの大企業勤めかつ高収入の方でなければ)。

 

今の私は、かなりまともじゃなかったけどそれでも冷静に短期リスクと長期メリットを判断して転職を決断した半年前の自分を褒めたいです。

過去記事を再公開する時に少しだけ読んで、当時の思考を思い出して「苦しかったけどそれ正解だよ、ありがとう」と伝えたくなりました。

転職は誰でも経験することやするべきことではないし、しなくて済むならしない方が幸せだとは思います。

ただあの頃の私のように、何でもいいから他の人はどうやって乗り越えたの転職したのか知りたい、と同じように悩んでいる人がいたら、少しでも救いや背中を押すことができればと思います。

また、もうすぐ春が来ます。初めて社会に出たその春、あの頃の自分が描いた大人の姿を思い出して、少しでも近付けるように。次の春からも、歩いていきましょう。

 

 

p.s.色々ぶっちゃけて書きすぎたので、もし個人や会社がうっかり特定できた方がいてもどうか総務に通報しないでください。

何卒よろしくお願い致します。通報する窓口が総務なのかも分かってませんが(色々台無し)。