午前1時のレモネード

翌朝の化粧ノリより、夜更かしの楽しさが大事。

唯一とかいらないからちゃんとしたその他大勢にして。

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ズルズルと続いた遠距離恋愛を終わったことにしたその日、意外にも私を包んだのは解放感だった。

転職が決まった時、嬉しいと思うより先に退職を言い出すことに落ち込んだのをふと思い出して、人の予測なんてアテにならないなと笑えた。

 

私が逃げたかったのは、付き合っていた相手その人ではなくて、惰性で続いて来て鎖みたいになってしまった長い時間でもなかった。

「これだけ付き合ったなら、その先にはきっと何かがあるんだろう」という漠然とした期待のような顔をした呪縛だった。

何かあるべきなんだろうと、それを世間では普通と呼ぶんだろうと頭では分かっていたけれど、私はどこかでずっと「覚悟しなきゃ」と思っていた。

 

覚悟ってなんだよ。

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生地と生家を愛するように、家族を愛せればよかった

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実家を出てもうすぐ7年、懺悔のように願っていることがある。

家族のことを、家族だという事実だけで愛せればよかった。愛せる人になりたかった。

高校を卒業して大学に進学する18の春まで、生まれ育った街は好きだ。そこで通った学校も、出会った友人や先輩後輩先生方も、過ごした時間も好きだ。

自分の家も部屋も、通学路も嫌いじゃなかった。ただただ、あの家のリビングが苦手だった。

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花屋に並びたくない花だって咲いてもいいでしょう。

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昔から男所帯の集団に属してきたから、普段から気の知れた男性たちには混じっても平気な風でいる。
女子力なんて溝に投げ捨てて、男に張り合って好きなアイドルだのアニメキャラだのを叫んでみたり、質の悪い同性には「同性から見たってあれはナシだと思ってるわ」とツッコミを入れてみたりする。

だけど緑に混ざった赤色が際立ってふと香るように、男に混じっているからこそ私はどうしたって女なんだな、と強く自覚することもある。

 

男子に勘違いされない距離感。女子にやっかまれない距離感。
そのどちらもを、何も分かってない考えてないフリで、実はものすごく敏感に捉えている。
意識させないために、意識的に無意識そうに振る舞う滑稽さを、誰かはきっと気付いてるんだろうけどたぶんもうずっと止められない。

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夢女子の才能がないので恋愛は向いてませんって話

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つまるところ、たぶん私だって、橋本環奈ちゃんとかガッキー似の美女とかに生まれたら、恋愛ストーリーの主役を張る自分を許せたんや。

でも実際は、この世界を生きている自分というアバターが大して好きじゃない。

でくの坊な喪女でしかない自己を投影した何かが繰り広げるラブストーリーなんて、私が視聴者ならお金を貰えても見たくない。自分を愛せる才能もないのに他人なんて愛せねえよ、残念ながら。

 

だからせめて、リアルでもソシャゲのアバターのごとく、課金でほいほい見た目を変えられたらなーー。

整形とかじゃなく、iTunesカードを買ってコードを打ち込むだけのカジュアルさで課金して、目の大きさとか位置とか色とか、髪型髪色、胸や背の大きさまで変えられたらなーー。

そんなことができないこんな世の中じゃ、ほにゃらら。というやつだ(JASRACこわい)。

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元気ですか、私は最近生きるのがちょびっと楽しいよ。

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「大人になってから1年が早くなったね」なんて、学生の頃は絶対言うもんかと思っていたテンプレートでつまんない台詞が、口に馴染んでしまってからもう何年経っただろう。

社会に出ることがイコール大人だと思っていたあの頃、大人になって仕舞えば、働き出してしまえば楽しいことなんかないと思っていた。

 

もちろん「社会人になっても充実した生活を送っている(ように見える)人もたくさんいる」。そんなことくらいはちゃんと認識していた。

けれどそんなの、本当に能力にも容姿にも性格にも恵まれた幸運な人間/自分とは別次元の根っからポジティブな人間/とにかくキラキラした自分を演出したい自己顕示欲の強い人、いずれかの強がりだろうとわりと真面目に思っていた。

私はそのどれにも当てはまらない。今までもこれからも、きっとずっとどれにも該当することはない。

そんな私でも今、ちょっとだけ人生がたのしい。

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やっぱり私はまだ中高生のままなのかもと思った話。

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よくある話すぎて、自分が見かけても手を止めるか分からないくらい、本当にありふれた話をする。

本気ですごく気の合う、仲の良い友人だと思っていた数年来の男友達に告白された。

 

こちらの市内で夕方まで用があるから、それが終わったら飲まないかと言われ、暇だし良いよと言って会う、時々だけどよくある予定だった。用というのが共通の趣味に関するものだったので、その話なら私が呼ばれるのも不思議ではないなと何も考えなかった。

正直向こうも結構飲んでいたし、私も酔って頭がふわふわして「眠い」という意識しかなかったので、あれは現実だったんだろうかとさえ思う。

本当にそんな雰囲気も何もなく、シチュエーションもそれっぽくなんかなかった。ただ駅で別れようとしたら呼び止められて、終電までまだもう少しあるから構内でお茶でも付き合えと言われるのかな、もしくはカラオケ二次会か、なんて思って怪訝な顔で振り返ったら出てきた言葉が告白だった。

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「いい女」として恋されるより、「いい奴」として認めてほしい。

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タイトルが結論なんだけれど。

これが私の人生のスタンスで、人間関係において恋愛はゼロベースから始められるものではない。最低限、人として「いい人」だと自分が思えて尊敬できて、異性としてどうかは抜きにしてまず「いい奴」と人間性を評価してくれてる相手と交際したい。

何なら、5人の男性に「いい女」だと言い寄られるより、気軽に声をかけて近況報告して駄弁れる「いい奴」な男友達が5人いてくれる方が嬉しい。 

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