午前1時のレモネード

翌朝の化粧ノリより、夜更かしの楽しさが大事。

遠距離も5年目なので大事だったかもしれないことを振り返る

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4月です。新年度が始まりました。

異動するほど職種の幅がない弊社ですが、それでもわたしも異動になって外勤が始まります。まだ何もしてませんが今から鬱です。

新社会人、新入学、新生活の皆さま、なんとか一緒にがんばりましょう。

 

しかし春は出会いと別れの季節と言いますが、今年は新卒を採用していない弊社には関係のないことですね。

出会いの季節に素直にうきうきできたのは学生までだったよねーとげんなりしています。わたしもうきうきしてえ。

 

なんて、冷めて枯れたことを言ってると忘れかけてますが、これでもわたし一応彼氏いるんだったよ。遠距離だけど。一応新たな出会いを待たなくてもいいんだったよ。しかもそういえば一応、この春で遠距離恋愛5年目だったよ。

 

と気付いたので、この春から遠距離恋愛が始まる人もいるでしょうし、この5年で大事だったかもしれないことを軽く振り返ってみようと思います。

ちなみに惚気はほぼないはずなのでご安心ください。遠距離つまりは大して会えないので、惚気るネタもないんだなこれが。端からはたぶんわりと安心安全のリア充、それが遠距離カップルです。いえーい。

 

 

遠距離恋愛で大事だった(かもしれない)条件

振り返るにあたって、大事だったかもしれない物理的な条件と精神的な条件を考えてみたんですが、わたしが思い当たったのはそれぞれ以下5つでした。

 

【物理的・条件的な条件編】

  1. 共通の友人がいるので話題はあった
  2. どちらかは地元に(近いかよく帰って)いた
  3. SNSから恋愛を隔離していた
  4. デートやプレゼントの低予算上等だった
  5. 何だかんだでお互い学生だった

 

【精神的・心構え的な条件編】

  1. 恋愛の優先順位が高くない
  2. 約束をしすぎない
  3. 浮気を疑いすぎない
  4. 満足するハードルを下げておく
  5. ダメで元々だと思う

 

遠距離恋愛スタートにあたって不安でいっぱいの皆さんに言っておきたいんですけど、当然ながら別にこれ全部に当てはまってなくちゃダメってことは全然ないはずです。

単に個人的に振り返って「楽だったなー」「しんどくなかったなー」と思える要素、くらいです。そうじゃなきゃ「恋愛の優先順位が高くない」なんて、この時点でアウトだって人も多いでしょう。遠距離でも付き合い続けたいって時点で、少なからずお互いの中で存在と気持ちの優先順位は高いはずですから。

 

一時期彼氏への接し方としてイヌ系女子だのネコ系女子だのが流行りましたが、これを全て満たすのは、おそらくその新種として若干話題になったペンギン女子くらいしか無理でしょう。

ペンギン女子ってご存じですか、ペンギンが飛べない代わりに泳ぎを発達させたように、無理なことは無理と受け入れて割り切って付き合える女子らしいですよ(確か)。違うかもしんないので是非1度ググってください。

 

何を隠そう、わたしはわりとそのタイプです。よく言えば物分かりがいい、悪く言えば都合のいい女だと自覚しています。会えないと割り切っている分、どうしても甘々な関係ではなくなりました(全くないわけではないです)。

なのでわたしができるのは「遠距離で5年経ってもお互いが消耗せず大事にし合えてる話」くらいです。恋愛指南まとめサイトに載っていそうな「遠距離で5年経ってもラブラブカップルでいられる方法♡」とかいう話はありません。それでもよければお付き合いください。

 

〜物理的・環境的な条件編〜

1.共通の友人がいるので話題はあった

遠距離になってすぐ、離れてから初めて会ったときに困ったのは「何を話そう?」でした。

それまでは学校の話、クラスの話、部活の話、何かしらの話題はありました。でも離れた今、毎日共有している話題って別にない。

そんな時に助けられたのが、共通の友人たちの存在でした。彼ら、彼女らの近況やニュースから話を始められるんです。そこから繋げて、お互いの近況やお互いの今の友人たちの話をしていきました。わたしと彼氏は元々クラスメイトとか部活仲間とかそのへんの繋がりだったので、幸いそのネタは尽きず助かりました。

 

2.どちらかは地元に(近いかよく帰って)いた

わたしと彼氏はお互い下宿生でしたが、お互いバイトも部活・サークルもしていたので、長期休み=お泊まりデート♡は無理でした。

彼氏には会いたいんですけど、実家で全自動ママンの手作りごはんを食べたい時だってあるわけです。わたしは仲のいい友人がほとんど地元に残ったので、友人たちにも会いたかった。

そんな時、彼氏の下宿先はわたしの下宿先と実家の中間地点にあったので、帰省ついでに彼氏宅に寄るという欲張りなことをしてました。逆はありませんでしたが、彼も家族を大事にする派なので気にしてなかったですね。お互い「ちょっとでも顔を見られるなら要件はなんでもいいよ」なスタンスでした。

 

3.SNSから恋愛を隔離していた

こんなわたしでも、SNSで友人の記念日ラブラブデート写真を見かけた日には羨みもしますしイライラもします。でも対抗しません。

SNSではよくそんな幸せ自慢テロ?合戦?が行われていますが、参加しても経験値にはならないので初めから参加を放棄が勝ちです。そして放棄を決めたら自分の恋愛は完全にSNSから隔離。「彼氏がいるとは言わないけど匂わせる女子」ですらなく、完全無臭です。

彼氏も似たタイプだったので共通の友人たちからは「お前らまだ付き合ってんの?大丈夫?」とよく聞かれましたが、大学生にもなるとこういうタイプもわりと増えるのでそのうち一定の理解は得られるはずです。

 

4.デートやプレゼントの低予算上等だった

消耗せずに済んだという意味で、この効果は意外と大きかった気がします。元々お互い堅実派で物欲が少なめなのも大いにありましたが。

デートは近くの大型モールまでのサイクリングで満足でしたし、彼も「物が欲しくて付き合ってもないし、プレゼントは1,000円くらいでいいよ」という奴です。20代男性に1,000円台のプレゼントって逆にムチャ振りなんですけど、物が欲しくて付き合ってないっていうのはそうだよなと思っていました。

わたしも「未だにプレゼントとかくれる時点でわりと感動する」というチョロい女なんですよね。結局気持ちが大事理論で申し訳ない。でもお金をかけなくても幸せを感じられるのはほんとですし、気付けてよかったことの一つです。

 

5.お互い学生だった

なんだかんだでこの重みを今後一番感じてくるのかな、と今は思います。時間の融通が利くのは大きい。

遠距離5年目と言っても、その5年はほとんど学生でした。そしてこの5年の途中で彼が1学年下になったので、お互い社会人になるのは今年からです。お互いが社会人になって、忙しくてイライラして、それでもこれが通用するのかは実はわたしもまだ分からないんです。

時間の融通が利かなくなったとき、それでも融通をきかせようとお互い思って優しくし合える余裕を持てるか。これはこれから、わたしも越えなきゃいけないであろう条件です。

 

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〜精神的とか心構え的な条件編〜

ここで最初に挙げていたのは以下の5つ。

1.恋愛の優先順位が高くない
2.約束をしすぎない

3.浮気を疑いすぎない

4.満足するハードルを下げておく

5.ダメで元々だと思う

このうち、「1.恋愛の優先順位が高くない」と「4.満足するハードルを下げておく」はここまで物理・環境的な条件の流れの中でお察しいただけたと思うので詳細は思い切って省きます(えー)。

なのでここでは、残りの3点について。

 


2.約束をしすぎない

突然ですが、わたしの大好きな遠距離恋愛ソング(だと勝手に思ってる)に、メレンゲさんの「魔法」という曲がありまして。

遠距離恋愛しててもしてなくても聴いてみてもらいたいくらい好きなんですが、何が好きって特にサビの歌詞が好きなんです。

ただ好きなだけでかかってる魔法だ

それ以外のものは何も無い約束

というところ。そういえば恋愛ってこういうものだった、とはっとするんです。

 

確か付き合うって、「お互いがお互いを好きだから、お互いを特別にし合おう」って、ただそれだけの約束が欲しくて始めたことだった。

それ以外の連絡頻度の規定だの、連絡したり出かけたりする相手を制限だのって約束なんて、たぶん本当は欲しくなかったしないならないでよかった。付き合ってる時点で「これからも今も好きでいる」という約束を更新していて、それさえあればいいと思うんです。

あとはものすごくガッカリな理由ですが、約束したって叶えられないことの方が多くて悲しくなるので、初めからしない方が楽という世知辛い理由もあります。すみません。

 

3.浮気を疑いすぎない

遠距離恋愛中の恋人はシュレディンガーの猫です。実際に見て確かめてみないと、何をしてるかなんて分からないですよね。アリバイなんてその気になればなんとでもなりますし。

要は浮気してないかもしれないけど、浮気してるかもしれない状態。でも、どちらにも白黒つけられない。それなら楽観的と言われても「してないだろう」と思っておいた方が楽です。

わたしは「浮気するほど気になる子がいるなら、ロクに会えない遠距離の彼女切り捨てて乗り換えた方が、ある意味スマートでよくない?あいつはそんなことも分からないバカではないはず」という謎の信頼感から疑うことはやめてました。


5.ダメで元々だと思う

これもある意味浮気の話と同じで、思い込んだ方が楽な話です。

たまにしか会えない遠距離の相手に色々気を使うより、「ダメで元々なんだからダメになるまでは好きにやろう」くらいに吹っ切った方が楽でした。いつかの別れを意識するからこそ今が輝く、みたいな理論ですね。

普通に側にいても続けるのが難しい恋愛を、離れても続けようとするんです。そりゃ正直ダメな可能性の方が高いんです。だからこそ維持しようと必死になるのもいいですが、わたしは「普段は割り切って互いの生活、会えたときは好きにする」くらいのオンオフがつけられてよかったなと思っています。

 

 

 

その他、わたしの気の持ちようの話

 1.むしろ遠距離くらいでいいと思っていた

実はわたしは、元々遠距離恋愛に抵抗がありませんでした。むしろたぶん余裕だとすら思っていました。

元々べったりしたいタイプではないとはいえ、経験してもいないのにそう思えていたのは中高生時代(どっちだっけな)に出会ったこちらの小説の影響が大きいです。

 

クジラの彼 (角川文庫)

クジラの彼 (角川文庫)

 

 


こちらの表題作、「クジラの彼」。クジラにも似た潜水艦に乗って、国家機密で期限も現在地も言えないまま、電波の届かない海の中に潜り続ける海上自衛隊所属の彼氏。そんな彼氏を持った彼女、ふたりの話。

わたしはこのふたりの話を読んで、真っ先に「こんな理由での遠距離なら、我慢するどころか応援したいしできる」と思ったんです。仕事とか進学とか、本人がしたいこと、前向きな理由で離れているなら全然気にならないと。

 

 

こんなに素敵でカッコいい彼氏を「だって会えなくて寂しいんだもん」で手放した、ヒロインより前の元カノたちは馬鹿じゃない?とも思いました。浮気しようもない所にいる彼氏なんだから、こちらが揺るがなければそれだけでいい話じゃんと。

ただ、実際はその「こちらが揺るがなければそれでいい」だけでも難しいんですよね。この物語の彼は潜水艦の中だからまだしも、ほとんどの人はお互いが自由な世界で生きているので揺らぐ可能性なんて多分にある。

 

どちらかだけが揺るがないんじゃ難しくて、でもどちらも揺るがないのはもっと難しい。わたしもこれで定期的にそれで「もう無理」と思うんですが、この物語のふたりというロールモデルであり憧れが、ふと思い出してはわりと支えになりました。

何より遠距離も慣れてしまえば、むしろ変化を仕込み放題だしたまにしか会わないから新鮮さを保てるし、あとは正直多少生活が荒れてても太っても誤魔化す期間があるし、いいこともそこそこあるのでエンジョイするくらいの気概が吉です。

 

 

2.何だかんだで飽きなくて面白くて彼氏が殿堂入りしている

色々これが大事だなんだと言ってきましたが、根っこには常に、これが一番大きな理由として存在していました。最後の最後なので、前置きに反してちょっとだけ惚気させてください。

こういう関係になって5、6年経った今も、わたしにとって見ていて飽きない最強に面白い生き物は彼氏です。惚気っぽくなくても、これはわたしの最大級のデレで褒め言葉です。

芸人的な面白さがあるわけでは全然ないです。ただ、成績はいいのに一般常識や日本語に疎かったり、デカい男だけど可愛いものが好きだったり、突然精神年齢が退化して予想のつかない行動をしてきたり、そういうところがいつまでも飽きません。

 

飽きないんだったらこのまま彼と結婚したいかと言われれば、それは分かりません。まだ結婚なんて自分たちからは遠いところのものな気がしています。

たまに会うから飽きなかったけど、もしかするとずっと一緒に居たらダメになるかもしれない。そんな不安は今でもまったくないわけではないです。

それでも、だったら彼と別れて他の人と付き合う?という問いにはノーと即答できます。彼以外とこんなに気楽にずっと一緒に居られるだろうかと考えると、不可能な気がして恐怖すら覚えます。

 

わたしにとっての彼は、身内くらい近くて切っても切れなくて、友達くらい気楽で楽しい存在です。でも身内や友達とはできないスキンシップも甘ったるいやり取りもできるし、他のどの存在ともやっぱりまた別の、殿堂入りした存在なんだと思います。

もし別れることがあっても、たぶん嫌いにはなれない。もし他の人と付き合うことになっても、忘れることはない。そんな存在です。わたしが彼にとって同じような存在かは分からないけど、お互い簡単には振り切れない存在になっているのは確かかなと思います。

 

 

どうか「悪くないかもしれない」遠距離恋愛たちよ続け。

というわけで、いくつも「大事だったかもしれない条件」を並べましたが、最終的にはこのいくつかを積み重ねて「お互いがお互いの揺るがないポジションに居られるようになること」が大事になるんだと思います。

こんな思いも考えすらも、わたし自身数ヶ月や数年後には揺らぐかもしれないです。いつどうなってもおかしくないということは常に考えています。それでも「待ってる」とか「我慢してる」とは思わないし、好きでやってるんだとずっと思えているのでいつどうなっても不満はないです。後悔は、もっと甘えたかったなとか、少しする気がしますけど。なんて。

 

遠距離恋愛はやっぱり多少の覚悟や、自分の中でブレのない信念がないと難しいです。

何となく始まって何とかなる場合も、やっぱりダメになる場合も、お互いが努力して上手くいく場合も、努力してもダメになる場合も、いろいろあるでしょう。でもそんなに悪いものじゃないです。

ドラマで散々恋愛が描かれるのは、「してみると悪いものじゃない」と思う人が多いからでしょう。遠距離恋愛も恋愛ものテーマの定番なのも、やっぱり「悪いものじゃない」と思う瞬間のある人が多かったからじゃないでしょうか。

 

不安や悩みは尽きないと思いますが、もしこれから遠距離恋愛をする人がいるなら、どうか「悪いものじゃないな」と思える恋愛ができますように。

わたしもまだ先がどうなるか分からない身ではありますが、とりあえずここまでは「遠距離恋愛も悪くなかったよ」と言えそうなので、ここにこっそり願いを置いておきます。