午前1時のレモネード

翌朝の化粧ノリより、夜更かしの楽しさが大事。

「思い出になんてすると、星になって輝くから」

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君の願いが どうか 粉々に砕けますように

きれいな思い出になんてすると 空にのぼって いつまでも星みたいに輝くから

ハチミツとクローバー / 野宮匠

 

私の好きな漫画の、大好きで大嫌いな台詞だ。

初めて読んだ中学生だった頃には、思い出が輝いちゃダメな意味が分からなかった。

願いが砕ければいいなんて言い回しが「ひどい」としか思えなかった。

 

だけど、あれから10年経った最近。やっとこの発言の意味が分かってきた。

私にも「これからも、いつまでも自分の中で輝いてしまうんだろうな」という思い出ができてしまった。すごく大切で、眩しくて愛しくて、思い返すと胸がきゅんとしてどうしようもない思い出だ。

私にとってそれは、中学生から大学時代まで続けた部活の記憶だ。

 

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そういえば私、もう女子高生じゃないんだった

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久しぶりに、自分が高校生をしている夢を見た。

現役高校生だった頃から、大学時代もそして今になっても、制服を着た自分がどこかの教室にいるのは定期的に見る夢ではある。

私にとって目覚めた後にも「ああ訳も分からないけどなんだか楽しかったなぁ」と思える夢は、今も大体がこの自分が高校生をしている夢だ。

気分的に楽しいのは確かだけど、あまりに他の夢では気分が弾まないので「私ってまだ制服の幻想に囚われてんのかなぁ」とちょっと悲しくもなる夢でもある。

 

おかしいのは、リアルとフィクションが中途半端にミックスされた映像と体験ができることだ。

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確かに残るどころか居座って消えないサウダージ。

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他言語では翻訳できない言葉、というやつが好きだ。他の言語や文化圏では、該当する概念・言葉が存在していない異国の言葉。日本語だと「木漏れ日」なんかがそうらしい。

それに出会うことは、日本語でもたまにある「身に覚えのある感情だけど、言語化ができてなかった!」「こんな回路で感じてたんだ、あの感情」とすとんと腑に落ちる瞬間に似ている。

 

ここ最近しっくり来ているのが「サウダージ」。元はポルトガルの言葉だそう。

サウダージ - Wikipedia

どうしても某アーティストの名失恋ソングのイメージが出てきがちだけど、実際は全然失恋に限って使うような言葉ではなく。

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あの頃夢みてた場所に半分だけ辿り着いてみた話。

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生まれた街で暮らしていた高校生までの頃、私には可愛すぎて可哀想になりそうなちっぽけな夢があった。

ベタな田舎者の憧れすぎて恥ずかしいそれは「駅と無印良品とスタバが徒歩圏内にある場所に住む」。

なぜってその頃の私にとって、都会の象徴は無印良品スターバックスだったのだ。置いてあるもの全て、飾り気なくシンプルだけど洗練された雰囲気が都会的だと思っていた。

近くでコーヒーを飲むところなんてコメダ珈琲店くらいだった(好きだけど)。綿矢りさの「蹴りたい背中」で、主人公が無印良品の店内でコーンフレークを試食しまくるシーンが印象的で、なぜかとてもクールだと思っていたのも覚えている。

 

当時の私が住んでいたところはいかにも田舎というほどではなく、駅までは徒歩30分以上1時間以内くらい。

遊ぶところも買い物に行くところもイオンが定番。コンビニはそこそこある。ファミリーマートにちょっとだけ置いてある無印コーナーが唯一の無印良品との接点。そんなよくある地方都市だった。

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好きな人たちの思想までも愛したい人生だった

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今暮らしている街から地元まで、約100km足らず。電車で片道1時間半ちょっと。遠すぎず、近すぎず、まあちょうどいい距離だと思う。

 

問題は、私は実家と相性が良くないのに、実家に帰らなければ友人に会えないことだ。

私の交友関係にも問題はあって、元々深く狭く派な上に、地元も大学も今暮らしている場所からほど遠いので近くに友達と呼べる人が全然いない。

だから、友達と遊ぶとなると実家まで遥々帰ることになる(ときどき、今いる街の近くに実家がある大学のサークル仲間たちと会うこともある。ただほとんど異性なので、話が合わない部分がどうしたってある)。

 

とはいえ私は普段から人と会うと元気が出て充電できるどころか、消耗して疲れるタイプの生き物だ。近くにすぐ会える友達がいないのは、個人的にはそれほど問題でもない。本当に会いたい人にだけたまに会えればいいから、友人の居場所が遠いのは別にいい。

本当の問題はそこじゃない。こんなことを言うのも、反抗期が抜けきらない中学生みたいで本当に嫌なのだけれど。私にとって実家は最大の鬼門だ。

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申し訳ありませんは魔法の言葉じゃない

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まだ頭が働かない月曜、朝9時前。

「だからさ、さっきから『〜かと』だの『おそらく〜』だとか、なんで断言しないわけ?」

「その言い方ってさ、ウチにも非がある『かもしれない』ってことだよね?あなたの言い方ってそういうことになるよね?」

「御託はいいんで、ミスしましたって認めて謝ってくださいよ」

といったような台詞が耳を流れていくのは認識しているんだけど、どうしたらいいか分からない。つまり何だ?この人は何をしてほしいんだ?なんて言ってほしいんだ?って謝ってほしいのか。

 

思考がそこに辿り着くまでに、恥ずかしながら「ええ」「はい」「申し訳ございません」を口の中でモゴモゴと動かしながら約1分かかった。

学生時代、教師に本気で叱られている時なんかにたまにあった、ふと冷静になって「今なんでこんなに叱られてるんだっけ」と考えてしまうような状態。あれに一瞬囚われていた。目の前に感情的になっている人がいると、なぜか反比例したように冷静になってしまう、あれ。

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第二新卒が転職して半年。社員数2桁の中小企業から、4桁の企業へ転職して思うこと。(2)

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こちらの記事の続きです。

第二新卒が転職して半年。社員数2桁の中小企業から、4桁の企業へ転職して思うこと。 - 午前1時のレモネード

第二新卒で転職してみて約半年が経ち、前の記事では前職と現職で何が変わったのかをざっくりとしたスペックで比較しました。

こちらの記事では、特に仕事の内容や環境・精神面など、具体的な部分で変わったことをまとめていきます。